最近では「弱者男性」という言葉をよく耳にするようになりました。具体的には年収いくらからが弱者男性なのでしょうか?
本記事では、統計データを基に実態を明らかにするとともに、収入アップのための具体的な秘策を5つご紹介します。明日からできる行動プランで、あなたの人生を変える第一歩を踏み出しましょう。
- 弱者男性の収入はいくらなのか?
- なぜ弱者男性になってしまうのか?
- 弱者男性を抜け出すための収入アップ術5選
- 弱者男性から抜け出すために
1. 弱者男性の収入とは?
弱者男性の収入を考えていくために、一般的な20代~40代の男性の平均年収や正規雇用と非正規雇用の賃金の違いについてについて考えてみましょう。
以下のことについて解説していきます。
- 統計で見る20代、30代、40代の男性の平均年収はいくらなのか?
- 正規雇用と非正規雇用の格差はどれくらい存在するのか?
統計で見る20代、30代、40代の男性の平均年収
こちらは国税庁が行っている「民間給与実態統計調査(令和4年分)」を参照した年代と男女別の平均年収になります。
男女ともに年収の飛躍が大きくなるのは20代前半から20代後半にかけてで、男性は20代前半の年収が291万円で、20代後半の年収が420万円です。つまり、20代前半と20だいこうはんでは年収に100万円以上開きがあることになります。
年代別 | 平均年収 | ||
全体 | 男性 | 女性 | |
全年代 | 458万円 | 563万円 | 314万円 |
20~24 | 273万円 | 291万円 | 253万円 |
25~29 | 389万円 | 420万円 | 349万円 |
30~34 | 425万円 | 485万円 | 338万円 |
35~39 | 462万円 | 549万円 | 333万円 |
40~44 | 491万円 | 602万円 | 335万円 |
45~49 | 521万円 | 643万円 | 346万円 |
民間給与実態統計調査 第10表 事業所規模別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額 その3 平均給与 (p.174)
もちろん、20代前半は大学卒業後、新卒採用で入社したばかりの人が多く、平均給与も低い傾向があります。
一方で、40代後半の男性の平均給与は643万円と20代前半の男性の平均給与の2倍以上もあることがわかります。
ここからもわかるように年代によって給与には大きな開きがあります。
大きなくくりで年収〇〇万円以下は弱者男性という言い方をすることは非常に難しいことがわかります。
正規雇用と非正規雇用の格差
こちらは厚生労働省の令和5年度の賃金構造基本統計調査を参照した正規雇用と非正規雇用の男性の平均賃金です。
正規雇用は年代が上がるにつれて給与も増えていきますが、非正規雇用では30代後半からほとんど給与が変わらないことがわかります。
引用した資料上の「賃金」は「基本給+諸手当(変動手当除く)から税などを控除する前の額です。」
表ではわかりやすく、引用した資料の正社員・正職員を正規雇用、正社員・正職員以外を非正規雇用と表現しています。
年代別 | 男性の平均賃金 | |
正規雇用 | 非正規雇用 | |
全年代 | 36万3600円 | 25万5000円 |
20~24 | 23万2000円 | 20万2000円 |
25~29 | 27万1400円 | 22万9100円 |
30~34 | 30万7000円 | 23万8100円 |
35~39 | 34万4800円 | 24万4100円 |
40~44 | 38万200円 | 24万5600円 |
45~49 | 40万6400円 | 24万5700円 |
また、全年代の平均賃金にも正規雇用と非正規雇用では大きな開きがあります。
正規雇用では36万3600円ですが、非正規雇用では25万5000円と40%も正規雇用のほうが賃金が多くなっています。
20代前半と40代後半の賃金差を比較してみた時、正規雇用では17万4400円増加していますが、非正規雇用では4万3700円しか増加していません。
ここからわかるように非正規雇用の男性は正規雇用の男性に比べて年収が低くなりやすく、より弱者男性に近い存在であるといえそうです。
2. なぜ「弱者男性」になってしまうのか
それではなぜ弱者男性が生まれてしまうのでしょうか?
それには社会的要因と個人的要因の2つが考えれそうです。ここではその2つについて詳しく解説しています。
- 社会的要因
- 個人的要因
社会的要因が原因のケース
「弱者男性」の増加には、複雑な社会的要因と個人的要因が絡み合っています。
社会的要因としては、まず雇用形態の多様化が挙げられます。非正規雇用の増加により、安定した収入を得にくい環境が生まれています。非正規雇用が増加することで、全体として収入を得ることが難しくなってしまいます。
また、グローバル化による競争激化や、AIの発展による労働市場の変化も大きな影響を与えています。AIの発展により、企業はリスクを背負って大量の労働者を正規雇用で抱える必要がなくなりつつあります。
このように社会的要因によって弱者男性が生み出されやすい環境が出来上がってしまっています。
個人的要因が原因のケース
一方、個人的要因も存在します。個人的要因としては、スキルのミスマッチが顕著です。
急速に変化する社会ニーズに対応できるスキルを持たない場合、高学歴であっても「弱者男性」になりやすい傾向があります。AIの台頭によって求められるスキルも高まっています。それによって、人々に求められるスキルの高さにより拍車がかかっています。
さらに、コミュニケーション能力や自己プロデュース力の不足も、キャリアアップを阻害する要因となっています。いくら高いスキルを持っていてもそれを伝える能力やアピールする能力がなければ正当に評価してもらえません。
これらの要因が複合的に作用し、「弱者男性」が生まれやすい土壌を形成しているのです。
3. 弱者男性を回避する収入アップの秘策5選
ここまで弱者男性の収入と弱者男性が生まれてしまう原因について考えてきました。
ここからは具体的に弱者男性を抜け出すための方法を考えていきます。
具体的には以下の5つが考えられます。
- 転職でキャリアアップを実現する
- キャリア開発で市場価値を高める
- 副業と複業で収入源を多様化する
- 投資で資産を増やす
- 専門家のアドバイスを聞く
3.1 転職でキャリアアップを実現する
転職は収入アップの即効性がある戦略です。まず、自己分析を行い、市場ニーズのある分野へ志望することが重要です。自身のスキルや経験をいかして、それらが求められている業界や職種を特定しましょう。
転職サイトに登録して、市場価値の高いスキルを把握することも効果的です。効果的な転職活動には、ターゲット企業のリストアップ、しっかりした履歴書と職務経歴書の作成、そして人脈が欠かせません。
給与交渉では、業界の相場を事前に調査し、自身の市場価値を数値で示すことが重要です。「前職より○○万円アップ」といった具体的な目標を設定し、その根拠を準備しておくことで、大幅な年収アップも夢ではありません。
3.2 キャリア開発で市場価値を高める
継続的なキャリア開発は、長期的な収入アップの鍵となります。まず、自身の業界のトレンドを把握し、需要の高いスキルを特定しましょう。
例えば、IT業界ではAIやクラウドコンピューティングのスキルが高評価です。効果的なスキルマップの作成には、業界のインフルエンサーのSNSをフォローしたり、専門誌を定期購読するなどして、最新情報をキャッチアップすることが重要です。資格取得は市場価値を可視化する有効な手段ですが、単なる取得に留まらず、実務での活用が鍵となります。
社内プロジェクトへの積極的な参加や、新規事業の提案など、習得したスキルを実践する機会を自ら作り出すことが重要です。キャリア開発を積み重ねることで年収アップも現実的なものになります。
3.3 副業と複業で収入源を多様化する
副業や複業は、収入を増やすだけでなく、キャリアの幅を広げる効果もあります。本業と両立しやすい副業を選ぶことが重要で、オンラインを活用したフリーランス業務やクラウドソーシングの活用が人気です。
例えば、ライティング、デザイン、プログラミングなどのスキルを活かしたWebサービスの利用が効果的です。複業のメリットは、複数の収入源を持つことによるリスク分散と、多様な経験を積めることです。
本業のスキルを活かしつつ、異なる分野にも挑戦することで、収入アップと共にキャリアの可能性も広がります。
3.4 投資とファイナンシャルリテラシーで資産を増やす
投資は労働以外での収入を得る有効な手段です。初心者でも始めやすい投資方法として、投資信託や ETF(上場投資信託)があります。
これらは、専門家が運用を行うため、個別の銘柄選びの負担が軽減されます。株式投資を行う場合は、長期的な視点で安定した配当が期待できる優良企業を中心に選ぶことがおすすめされています。
長期的な資産形成には、複利の効果を活用するため、早期に開始し継続することが重要です。投資による副収入の具体例として、月々3万円の積立投資を10年間続け、年利5%で運用した場合、約460万円の資産形成ができます。これは、毎月約1.9万円の追加収入に相当し、年収にすると約23万円のアップとなります。
3.5 専門家のアドバイスを聞く
専門家のアドバイスを聞くことは、弱者男性から抜け出すために非常に重要です。特にファイナンシャルプランナー(FP)の活用は、収入アップとお金の使い方の見直しに効果的でしょう。
FPは、あなたの収入や支出、資産状況を分析し、目標達成に向けた最適な提案をしてくれます。例えば、収入アップのためのキャリアプランの策定、無駄な支出の削減、効果的な貯蓄・投資方法の提案などです。
また、FPとの定期的な面談を通じて、自分のお金の使い方を客観的に見直すことができます。これにより、問題点を早期に発見し、改善策を講じることが可能になります。
FPとの相談は無料で、場所を問わず、スマホを使って何度でも行えます!
FPとの無料相談を行う弱者男性から抜け出すには、自分の資産状況を正しく把握し、専門家のアドバイスを活用しながら、着実に行動していくことが大切です。
4. 各秘策の組み合わせ方と計画の進め方
効果的な秘策の組み合わせ例
収入アップの秘策を効果的に組み合わせることで、相乗効果を生み出し、より大きな成果を得ることができます。
例えば、「キャリア開発」と「転職」を組み合わせるケースでは、まず市場価値の高いスキルを習得し、それを活かして高待遇の転職を実現するという流れが考えられます。具体的には、プログラミングスキルを習得し、IT業界への転職を果たすといったパターンです。
また、「副業」と「投資」の組み合わせも効果的です。副業での収入を投資に回すことで、将来的な資産形成につなげられます。
さらに、「FPの活用」は、他の全ての戦略を最適化する効果があります。FPのアドバイスを受けながら、キャリア開発の方向性や投資戦略を決定することで、より効率的な収入アップが期待できるでしょう。
FPとの無料相談を行うリスクを抑えた計画の立て方
収入アップの計画を立てる際は、リスクを最小限に抑えつつ、段階的に実施していくことが重要です。
まず、現在の財務状況と将来の目標を明確にし、それに基づいて1年、3年、5年といった具体的な期間での目標を設定します。例えば、1年目は現在の仕事を継続しながらスキルアップと副業の準備、2年目は副業開始と投資学習、3年目は本格的な転職活動と投資開始、といった具合です。
各段階でのリスク評価も重要で、例えば転職の際は、十分な貯蓄を確保してからアクションを起こすなどの対策が必要です。また、
毎月の支出がぎりぎりで貯蓄の余裕がない場合はすぐに無料でFPに相談しましょう。
FPとの無料相談を行う5. 今すぐ始める脱・弱者男性への道
状況別の具体的なアクションリスト
脱・弱者男性への道は、現在の状況に応じて適切なアクションを選択することから始まります。
例えば、新卒〜3年目の若手社会人の場合、以下のアクションが効果的です。
- 毎日30分の業界研究:
最新トレンドや求められるスキルを把握する。 - 月1回の社内勉強会参加:
人脈形成とスキルアップを同時に行う。 - 週末にオンライン講座受講:
市場価値の高いスキルを習得する。
一方、30代のミドル層では、以下のようなアクションが考えられます
- 週1回の副業:
本業以外の収入源を確保する。 - 月1万円からの投資信託:
長期的な資産形成を始める。 - 四半期ごとに転職市場を確認:
自身の市場価値を把握し、キャリアの方向性を見直す。
さらに、40代以降ではこのような方法もあります。
- 年1回のキャリアカウンセリング:
専門家のアドバイスを受けてキャリア戦略を立てる。 - 月1回の異業種交流会参加:
新たなビジネスチャンスを探る。 - 半年ごとの財務計画見直し:
ファイナンシャルプランナーと相談しながら、退職後を見据えた計画を立てる。
いずれにせよ、大切なのは自分の現状に応じて最適なプランを立てることです。
現状の改善点がわからなければFPに無料で相談しながらプランを立ててみましょう。
FPとの無料相談を行う長期的な視点での自己投資と成長戦略
脱・弱者男性を確実なものにするには、長期的な視点での自己投資と成長戦略が不可欠です。まず、自己分析を徹底し、5年後、10年後の理想の自分を明確にイメージしましょう。
その上で、現在の自分とのギャップを埋めるための具体的な計画を立てます。例えば、5年以内に管理職になることを目標とするなら以下のような具体的な方法を立てることが考えられます。
- リーダーシップスキルの向上:
毎月1冊のビジネス書を読破し、学んだことを実践する。 - プレゼンテーション能力の強化:
年4回以上の社内プレゼンの機会を積極的に獲得する。 - 財務知識の習得:
2年以内にファイナンシャルプランナーの資格取得を目指す。
また、定期的な振り返りと計画の修正も重要です。四半期ごとに進捗を確認し、必要に応じて目標や計画を調整しましょう。さらに、メンターの獲得も成長を加速させる有効な戦略です。業界の先輩や尊敬する上司にメンターを依頼し、定期的なアドバイスを受けることで、より効率的なキャリア構築が可能になります。
このように、継続的な自己投資と成長への取り組みが、確実な脱・弱者男性への道となるのです。